トップ 新規 編集 差分 一覧 ソース 検索 ヘルプ RSS ログイン

SS:誓い

 本文

晴天の空、高らかに響き渡る管楽奏――

「今宵、女神ウルディアの名の下、この者を正式な竜騎士となさん!」

(ふん、どんな輩が出てくるやら・・・)
幼い蒼竜は、うんざりといった様子で神官の儀式を眺めた。

神殿の奥から、竜騎士のローブをまとい神槍をたずさえた者が現れる。
長い金髪、空の様に透きとおった碧い瞳の少女。

「・・・」
蒼竜は、少女のあまりにも神々しい清らかさに言葉を失った。

「女神の使い蒼竜よ。この者の盾となり命に従うことを誓うか!」
「・・・ハッ。チ、誓ウ・・」
「かの者よ。この蒼竜と共に女神ウルディアの槍となり、この地を守ることを誓うか!」
「誓います」

万雷の拍手の中、少女に竜騎士の証である指輪が手渡された。

「竜さん、お名前は?」少女は小声で微笑んだ。
「ア、アルル・・・」
「私はパドメ。これからよろしくね」

そして、拍手と管楽奏がいつまでもシルグムントの空に響き渡った――

星空へ続く

作者

パティ☆